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10代の私は、大学卒業とともに、100ドルを握りしめて、アメリカに渡った。人脈もなにもないアメリカに渡ると言った私には、家族も友人も「無謀だ。」と言った。当然だ。TOEIC150点の私のアメリカ行きなんて、4泊6日の完全アテンドのアメリカ旅行だってぎりぎりだ。LAに降り立った私は、異国アメリカでの緊張を紛らわすために、場末のバーに飛び込んだ。あっというまに100$は酒に消えた・・・。アメリカに降り立って6時間、無一文。マスターがいう、「ゾミー(※私がマスターからもらった名前だ)もう一杯やるか?」私は、「もう金がないよ」といった。マスターは「面白いことやって客を笑わせたら、今日の飲み代はタダだ!」とけしかけてきたのだった。私は、日本で磨きに磨いた「腹芸」を披露した。店は爆笑に包まれた。そして、客から気を失うほどの酒を飲ませてもらった。ホントにそのまま気を失い、目が覚めると、マスターは言った。「ゾミー、おまえはアメリカでなにするんだ?よかったら、うちで働かないか?」無一文の私には、渡りに船だった。そして、マスターは更にこういった。「ゾミー、バーテンはおまえの天職だぜ。」アルコールに国境はないんだ。人を楽しませることに言語は関係ないんだ。アメリカは私に進むべき道を教えてくれた。
こうして、私は、調べに調べた、日本人オーナーの日本人向けのバーで働きはじめた。

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